ジースインプラントと咬傷癖

ジースインプラントとは、簡単に説明すると、黄体ホルモンの塊を皮下に埋め込み、牝犬の妊娠を抑制する、避妊手術の代替法です。
麻酔のリスクを軽減できますが、副作用などの懸念もあり、一長一短といったところでしょうか。
ジースインプラントを推奨している獣医さんも、まだまだ少ないと思います。

このジースインプラントが、犬の咬傷癖の矯正に効果があるというお話をご紹介します。

ある高名なドッグトレーナーさんが、獣医さん指導のもと、重度の咬傷犬♂にジースインプラントを施しました。
すると、犬の攻撃性は減少したそうです。
加えて、断犬歯と服従訓練によって、犬の攻撃性をゼロにすることができたそうです。

この時の断犬歯は、歯髄の処置をしないそうです。
術後、犬が飲食をした時に歯がしみるため、自分の最大の武器を失ったことを認識するそうです。
これによる歯髄炎は、今のところ起こった例はないと言います。

ジースインプラントの副作用や歯髄炎への不安感は多分にありますが、この方法により重度の咬傷癖がゼロになるのであれば、一つの選択肢として知っておくべきだと感じました。