写真の子は、こちらの飼い主さんを幾度となく病院送りにした生粋の噛みつき犬です。
この写真から想像できますか?
この子のトレーニングをはじめて2ヶ月経ちませんが、ブラッシングなどで必要以上にしつこくしない限りは、嫌な顔さえしません。
嫌な顔をしないので、この子を怒る必要もありません。
正直、噛みつき犬の90%以上は、罰するトレーニングを必要としません。
そして、罰することで余計に噛みつきが悪化することはよくあるケースです。
それはなぜか・・・
罰するということは、相手の本意ではないが反抗できない状況に追い込むということです。
つまり、もともと改善のための策ではないのです。
「トレーナーの言うことはきくけど飼い主の言うことはきかない」犬にしてしまい、罰によって抑圧された感情は増幅され、感情を抑える必要のない相手、つまり飼い主さんに、より強い攻撃となって返ってくるのです。
これが、罰するトレーニングによって、犬が余計に噛みつくようになってしまうメカニズムです。
大切なのは、犬自身が自発的に噛むことをやめる=堪忍袋を大きくしてあげることであり、それはそれは、並々ならぬ経験と技術と包容力が必要とされます。
噛みつき犬のトレーニングをプロに依頼する時は、そのことをしっかりと理解できてるトレーナーを選びましょう。