犬のしつけ トレーニング 【フードガードと咬傷癖】

【フードガードと咬傷癖】
先日当方に、以下のご質問を頂きました。
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○○センターで、里親様が決まった子が処分されました。理由は、食事をしている最中に手を出すと噛むからです。
選定方法が余りに厳しく、処分前にトレーナーを雇いますと交渉しましたが、その行動は、本犬の防御反応であり、引き出しした後に人を噛む可能性があるとのことでした。
それは本当でしょうか?

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答えは、YESでありNOでもあります。

まず、人を噛む可能性についてですが、極論を言えば全ての犬が人を噛む可能性を秘めています。
ですから、そんなことを言っては、どの子も助けることができません。

では、フードガードは咬傷癖なのでしょうか?

まず、食事中に手を出せば、噛まれるのはあたりまえです。特に柴を代表する日本犬、食への執着の強いレトリバー、グレートピレなどは噛みにくる率は高いです。もちろん他の犬種にも見られます。しかも、甘噛みなんて優しいものではなく、完全な攻撃の噛みです。
小さいうちから食事トレーニングをしているならともかく、それ以外であれば「食事中には手を出すな」がセオリーでしょう。

しかし、「独占欲」が原因なので、防御反応といえばそうかもしれませんが、それがイコール咬傷癖というわけではありません。
原因がわかっているだけ、対策もとりやすいです。
食事中に手を出したら噛むからというのは、引き出し不可の理由としては厳しすぎると思います。

フードガードは、噛みつくという行動に出るか出ないかの違いはあれど、全ての犬が持っている本能です。
つまり、『フードガードと咬傷癖は、必ずしも一致・比例するものではない』ということです。
フードガードはするけど、普段は甘えん坊な子もたくさんいます。

しかしながら、咬傷癖に繋がる要素ははらんでますので、そうさせないためのトレーニングは必須でしょう。

ですから、YESでありNOでもあるという答えになります。

触ることも困難なほど噛みにくる子はともかく、リードさえ付けられれば、ほとんどの問題行動は改善できます。